ゴールデンウィーク最終日となる5/6(月)、東京流通センター第一展示場で開催される文学フリマ東京にて、前号から1年ぶりにアラザルvol.12が刊行となります。ブースはオ-30。
私は前号に引き続き詩を寄稿しました。実はアラザルは批評誌なので作品ではなく批評文を載せるべき、と過去に内部で強く主張したことがあり、自分で作品然としたものを連続で寄稿することになり若干の後ろめたさがあるのですが、とはいえ批評性のない作品はない、と言うかどうしても入り込んでしまうものですし、アラザルに載せることを想定して書いているものではあるので、批評として読まれる可能性も--著者としては--残っていると信じています。
他のメンバーの原稿は現時点で未読であるため個人的な期待で言えば、三上良太のクセナキス論はこれまで圧倒的にすごかったので今回もヤバイでしょう。前号までと同様、一次資料に当たるために語学から勉強する異常なまでの熱量を持って徹底的に調査された、おそらく日本語ではここでしか読めないテクストであることは間違いないと思われます。
他にも数号前から書く書くと宣言していてようやくの掲載となった西田博至のドゥニ・ヴィルヌーヴ論や「左隣のラスプーチン」主宰の安倉儀たたたによる寄稿(最初の数ページをみたらチャーリー・パーカーの話だったが、ここからタイトル《キラッとプリ☆チャンを信じろ》にある少女アニメに接続されるのだろうか)など、力作(と思われる)原稿が目白押し。
以下、目次。
《「重症心身障害児(者)」と「芸術」の臨界点》堤拓哉
《キラッとプリ☆チャンを信じろ》安倉儀たたた
《夜明け》杉森大輔
《壁の中の最後のダンス ドゥニ・ヴィルヌーヴ論》西田博至
【連載:ラッパー宣言】第6回《無記名の川》安東三
《『スパイダーマン:スパイダーバース』と“大いなる誤算”》山下望
【連載:音と音楽と時間】第6回《『Never Too Late But Always Too Early.』》諸根陽介
《ロンドンに雨は降らなかった。を、前提としたファントム・スレッド覚書》dhmo from TAP LAB
《Have One on Me》serico
《《メタスタシス》前夜 クセナキスの習作時代 (2)ル・コルビュジエ時代:難民からエンジニアへ》三上良太
文学フリマ、ぜひご来場下さい。
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Thursday, May 02, 2019
Tuesday, May 08, 2018
「切り裂けよ、夜」アラザルvol.11原稿について
アラザルvol.11では「切り裂けよ、夜」と言う詩を書いたわけですが、批評誌で何故詩なのかと言うことについては一応言い訳がありまして、それはつまり、前号までで一旦音楽/即興論「芸術/音楽、そして世界と主体」の連載を完了したのですが、今回の号で書いたものは連載で展開した内容について実践的に作品化する試みの結果だった、つまり批評的な指向で発想された言語作品なのだから、それは批評誌にふさわしかろう、というものだったわけです。今回の詩は、音楽、即興、あるいは芸術ということについて考えた連載での理路を使って書かれています。ですので、テイストが大きく異なっていますが、これまでの連載を読んで頂いた方にこそ、特に今回の詩は読んでいただきたいと考えています。とはいえ、一応詩として書いているものなので、論考として書いていた時とは全く違う書き方になっていますし、特に最終的な形に落とし込む時の価値基準のようなものはまるきり異なるものでした。そういった意味では書く楽しみの大きい原稿になりました。詩を書いて公開する、というのは初めての試みではあるので緊張しますが、是非お手に取ってご笑覧いただけたらと思います。
Friday, May 04, 2018
アラザル vol.11
批評誌アラザルvol.11、できました!
今回は詩『切り裂けよ、夜』を寄稿しています。また、前回に引き続き表紙のデザインも担当しました。
是非お手に取っていただけたらと思います。
また近日中にアラザルのオンラインストアでも販売予定です。
アラザル vol.11
税込 500円 / 104ページ
《目次》
- 切り裂けよ、夜 -- 杉森大輔
- 墓場の進行形--蓮沼執太『〜ing』展について −− 伏見瞬
- 4×「障害者」リレー -- たくにゃん
- 大和(カリフォルニア)の言葉(音) -- 山下望
- 今日の自分はカワイイ --たくにゃん
- CM批評
- 《メタスタシス》前夜--クセナキスの習作時代 -- 三上良太
- はじめに -- dhmo from TAP LAB
開催日 | 2018年5月6日(日) |
開催時間 | 11:00~17:00 |
会場 | 東京流通センター 第二展示場 |
アクセス | 東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分 |
アラザル公式ブログ
Sunday, December 10, 2017
2017年ベストアルバム10
2017年の個人的ベストアルバムを10枚。
- Jessica Hoop / Memories Are Now
- Indie Folk
- Sub pop
- Boris / Dear
- Rock
- Tigran Hamasyan / An Ancient Observer
- Jazz
- Nonesuch
- Chris Thile & Brad Mehldau / Chris Thile & Brad Mehldau
- Jazz / Bluegrass
- Nonesuch
- Tony Allen / The Source
- Afro Beat / Jazz
- Blue Note
- Craig Taborn / Daylight Ghosts
- Jazz
- ECM
- Vince Staples / Big Fish Theory
- HipHop
- DEF JAM RECORDINGS
- Gorillaz / Humanz
- Alt Rock
- PLG
- Vijay Iyer Sextet / Far From Over
- Jazz
- ECM
- Arca / Arca
- Electronic
- XL
Sunday, November 26, 2017
アラザルvol.10 「芸術/音楽、そして世界と主体3 即興の到来」への補助線
アラザルvol.10によせた原稿、「芸術/音楽、そして世界と主体3 即興の到来」について、印刷された本文だけでは伝わりきらない部分などを補足したいと思います。
part2があるかは未定ですが、とりあえず論考で取り上げた音楽作品について、YouTubeで見つかるものを貼っておきます。
Like a Cloud Hanging in the Sky?
Neither Bill nor Axe would Shorten its Existence
part2があるかは未定ですが、とりあえず論考で取り上げた音楽作品について、YouTubeで見つかるものを貼っておきます。
Eric Dolphy - Outward Bound
ドルフィーの初期作。ハードバップ的でありながら、そこからの離脱も感じさせる佳作。
Eric Dolphy - At The Five Spot, Vol. 1
ドルフィーがブッカーリトルと組んだコンボでの名盤。冒頭ファイヤーワルツでのアルトの奔放なソロは必聴。
Steve Lacy, Derek Bailey / Company 4
本論ではベイリーの音源について具体的には触れなかった。ここでは個人的に愛聴しているスティーヴ・レイシーとのデュオ作である本作をあげる。レイシーの演奏は特に演奏技術の面で比較的トラディショナルな要素を引き継いでいるが、むしろそれによってベイリーとの対比が際立っており、演奏にも緊張感を与えている。
AMM / The Crypt
コーネリアス・カーデューが参加しているAMMの名盤2枚組。
「Coffin Nor Shelf」という曲もあるはずなのだが発見できず。
Neither Bill nor Axe would Shorten its Existence
Friday, November 17, 2017
批評誌アラザルvol.10
批評誌アラザルvol.10、ついに11/23(木・祝日)の文学フリマで初売りです。ブースは(カ-72)です。僕は「芸術/音楽、そして世界と主体3 即興の到来」というタイトルで寄稿しています。連載3回目にして最終回。ようやく語ろうと思っていた即興について論じることができました。結構時間もかけて書いたので(とはいえ最後締め切りにあわせて脱稿した感じになりましたが)、是非読んでもらいたいです。もちろん僕以外の原稿も力作が揃っています。
また企画ものとして『スウィングしなけりゃ意味がない』の佐藤亜紀氏のインタビューがあります。西田さん渾身のインタビューで、軽快だけど読み応えのあるものなのでこちらもお楽しみに。
あと、今号ではカバーデザインも担当しました。実は前から機会があればやりたいと思っていたけどなかなか思い切りがつかなかったのですが、今回諸々の経緯で担当することになりました。極限までミニマルな感じにしましたが、実際印刷あがってきてどんな感じになるか。若干の不安とともに楽しみにしているところです。
今後文学フリマ以外でも買えるようにできると思いますが、文学フリマでは特別価格にて提供予定なので是非足を運んでください!(しかし僕は事情により参加できないのです。残念!)
第二十五回文学フリマ東京 開催情報
http://bunfree.net/?tokyo_bun25
アラザルTwitter: @arazaru
また企画ものとして『スウィングしなけりゃ意味がない』の佐藤亜紀氏のインタビューがあります。西田さん渾身のインタビューで、軽快だけど読み応えのあるものなのでこちらもお楽しみに。
あと、今号ではカバーデザインも担当しました。実は前から機会があればやりたいと思っていたけどなかなか思い切りがつかなかったのですが、今回諸々の経緯で担当することになりました。極限までミニマルな感じにしましたが、実際印刷あがってきてどんな感じになるか。若干の不安とともに楽しみにしているところです。
今後文学フリマ以外でも買えるようにできると思いますが、文学フリマでは特別価格にて提供予定なので是非足を運んでください!(しかし僕は事情により参加できないのです。残念!)
第二十五回文学フリマ東京 開催情報
http://bunfree.net/?tokyo_bun25
アラザルTwitter: @arazaru
Thursday, July 27, 2017
Folklore Magic Jazz Collective Live at 東中野 ALT_SPEAKER 2017/09/09 (土)
来る9月9日(土)、僕が主宰しているFolklore Magic Jazz Collective (FMJC)というジャズバンドでライヴをやります。
去年くらいから大学のジャズ研の後輩を中心にうまい面子をピックアップして平日の夜にセッションを始めました。そこでいい感じになってきたので、僕の好きなジャズを、つまりアコースティックで、音響的で、非日常的=祝祭的であり、過去のジャズからの連続性があり、つまり伝統的であり、しかし現代的であり、前衛的であり、かつポピュラリティがある、という音楽を目指してFolklore Magic Jazz Collectiveというバンドとして今回ライヴをすることとしました。
自分のジャズバンドをやるのは大学を卒業して以来なので相当に久しぶりです。僕の演奏に拙いところもあるかもしれませんが、そこは凄腕のメンバーが補ってくれるでしょう。
また僕の参加している批評家集団「アラザル」から安東三をゲストラッパーとして迎えているのも聴きどころです。ジャズスタンダードにラップをのせるスタイルは僕の知る限り多くはないと思いますが、なかなか面白い演奏になるはずです。
ご都合が合えば是非お越しください。
Folklore Magic Jazz Collective × OMPJ
Live at ALT_SPEAKER
場所: 東中野 ALT_SPEAKER http://altspeaker.com/
日時: 9/9(土) 開場 19:00, 開演 19:30, 終演 22:00
チャージ: 1,500円 (1 drink別)
Folklore Magic Jazz Collective (FMJC):
大木恵理 fl, 今井未来 tb, 杉森大輔 gt, 矢崎美波 pf, 二重作翔 ba, 竹林悠理 dr
feat. 安東三 (from アラザル) rap
都会の地下に森を呼び寄せ、ジャズにマジックリアリズムを纏わせることをコンセプトに2017年杉森を中心に結成されたジャズバンド。
初ライヴとなる今回は、バンドとは別に杉森が所属する批評家集団「アラザル」から安東三がラッパーとしてゲスト出演する。
OMPJ:
小倉大都 tp, 町山 亮介 sax, 石垣 陽菜 ba, 油布 郁 dr
構想数年を経て2017年結成。聴きやすい音楽を目指し、所謂どスタンダードジャズを除く幅広いジャンルに取り組むクインテット。また、メンバーのオリジナリティーを試す場、プロジェクトでもある。
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