Thursday, May 02, 2019

アラザル vol.12

ゴールデンウィーク最終日となる5/6(月)、東京流通センター第一展示場で開催される文学フリマ東京にて、前号から1年ぶりにアラザルvol.12が刊行となります。ブースはオ-30。



私は前号に引き続き詩を寄稿しました。実はアラザルは批評誌なので作品ではなく批評文を載せるべき、と過去に内部で強く主張したことがあり、自分で作品然としたものを連続で寄稿することになり若干の後ろめたさがあるのですが、とはいえ批評性のない作品はない、と言うかどうしても入り込んでしまうものですし、アラザルに載せることを想定して書いているものではあるので、批評として読まれる可能性も--著者としては--残っていると信じています。

他のメンバーの原稿は現時点で未読であるため個人的な期待で言えば、三上良太のクセナキス論はこれまで圧倒的にすごかったので今回もヤバイでしょう。前号までと同様、一次資料に当たるために語学から勉強する異常なまでの熱量を持って徹底的に調査された、おそらく日本語ではここでしか読めないテクストであることは間違いないと思われます。

他にも数号前から書く書くと宣言していてようやくの掲載となった西田博至のドゥニ・ヴィルヌーヴ論や「左隣のラスプーチン」主宰の安倉儀たたたによる寄稿(最初の数ページをみたらチャーリー・パーカーの話だったが、ここからタイトル《キラッとプリ☆チャンを信じろ》にある少女アニメに接続されるのだろうか)など、力作(と思われる)原稿が目白押し。

以下、目次。


《「重症心身障害児(者)」と「芸術」の臨界点》堤拓哉
《キラッとプリ☆チャンを信じろ》安倉儀たたた
《夜明け》杉森大輔
《壁の中の最後のダンス ドゥニ・ヴィルヌーヴ論》西田博至
【連載:ラッパー宣言】第6回《無記名の川》安東三
《『スパイダーマン:スパイダーバース』と“大いなる誤算”》山下望
【連載:音と音楽と時間】第6回《『Never Too Late But Always Too Early.』》諸根陽介
《ロンドンに雨は降らなかった。を、前提としたファントム・スレッド覚書》dhmo from TAP LAB
《Have One on Me》serico
《《メタスタシス》前夜 クセナキスの習作時代 (2)ル・コルビュジエ時代:難民からエンジニアへ》三上良太

文学フリマ、ぜひご来場下さい。