2016年の個人的ベストアルバムを30枚。
今年は去年に引き続き充実していて素晴らしい作品にたくさん出会うことができた。
以下、もちろん僕が聴くことのできた中からの紹介でしかないが、上位から列挙。
- Moe and ghosts x 空間現代 / RAP PHENOMENON
- Rock / Hip Hop
- UNKNOWNMIX / HEADZ
- Common / Black Ameria Again
- Hip Hop
- Beyoncé / Lemonade
- R&B
- Radiohead / A Moon Shaped Pool
- Rock
- The Bad Plus / It's Hard
- Jazz
- Anderson .Paak / Malibu
- Neo Soul
- Esperanza Spalding / Emily's D+Evolution
- Neo Soul
- Anohni / Hopelessness
- Trip Hop / Dubstep / R&B
- Bon Iver / 22, A Million
- Pop
- Fire! Orchestra / Ritual
- Free Jazz
- Leonard Cohen / You want it darker
- Rock
- The Tribe Called Quest / We got it from Here... Thank You 4 Your service
- Hip Hop
- Fred Frith, Darren Johnston / Darn Dance
- Experimental / Free Jazz
- Savages / Adore Life
- Post Punk
- GoGo Penguin / Man Made Object
- Jazz
- Danny Brown / Atrocity Exhibition
- Hip Hop
- Charlie Haden, Liberation Music Orchestra / Time/Live
- Jazz
- James Blake / The Colour In Anything
- Trip Hop / Dubstep / R&B
- Cate Le Bon / Crab Day
- Avant Pop
- Steve Jansen / Tender Extinction
- Rock / Experimental
- MMOTHS / Luneworks
- Drone
- Rokia Traore / Né So
- Afro Pop / World
- Tord Gustavsen / What was said
- Jazz
- Get Well Soon / Love
- Rock
- John Zorn / The Mockingbird
- Classical
- David Bowie / ★
- Rock
- Jameszoo / Fool
- Trip Hop / Jazz
- Jenny Hval / Blood Bitch
- Avant Pop
- Kanye West / The Life of Pablo
- Hip Hop
- Chance The Rapper / Coloring Book
- Hip Hop
ウィスパー系フィメールラッパー(という表現が適切かはわからないが)が譫言のようなフロウを聴かせるMoe and ghostと、ポストパンク/ポストインダストリアル/ポストプログレッシヴ/ポストテクノというか、もはや名状しえないような謎の音楽を作る3ピースバンド、空間現代のコラボレーションアルバム。
中身がなく構造しかないような空間現代の変拍子の中で、幽霊であるところのmoeのラップが浮遊する、全く異次元の音楽。ここまで新鮮な音楽をこれほどのクオリティで演奏することができること自体に驚く。改めて聴いても突き抜けている。Youtubeの「不通」のMVも幽霊っぷりが素晴らしい。
Commonの新作はかなりアコースティックなサウンドになっているが、今年は全体的にアメリカの音楽はそういうプロダクションが多い。アリシア・キーズとかもそうだった。本作はグラスパー参加ということでケンドリック・ラマーとの距離感も気になるが、黒人性を中心にしたポリティカルな作りとサウンドは、やはりかなり近いところにいることを感じさせる。しかしグラスパーはリーダー作よりサイドあるいはプロデューサー的な時の方が光っているように思うのは僕だけか。
R&Bにとどまらずレゲエやカントリーをも飲み込み、(北中米としての)アメリカ音楽としての強度と、現代最高のディーヴァとしての底知れない歌唱力を発揮した新作。もはやアレサ・フランクリンあたりと同列の歌手と言っていいのではないか。曲ごとに様々なジャンルの様式を取り入れ、サウンドプロダクションのクオリティがこれ以上ないレベルにあっても、ビヨンセの作品以外ではありえないと思える仕上がり。
90年から00年だい前半に学生時代を過ごし、音楽を聴いていた身とするとOK Computer、Kid AのRadioheadはやはり特別だった。ただ正直に言って、Amnesiac以降の作品はピンときていなかった。だからここへきての新作についてもあまり期待をせず聴いたのだが、これが思わぬ傑作で、なんだか無性に嬉しくなった。Kid Aで強力に導入した電子音に変わり本作で前面に出てくるのは弦楽など生音の楽器で、アンサンブルが見せる美学は見事と言うほかない。
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