Friday, April 25, 2008

DIRECT CONTACT VOL.1

大谷能生&木村覚 プロデュース連続企画『DIRECT CONTACT VOL.1』の二日目に行った。神村恵によるダンス・パフォーマンスと、大蔵雅彦、杉本拓、宇波拓各人の作曲作品の演奏が行われたのだが、ダンスの文脈をまったく知らない僕には神村恵のダンスの面白みはわからなかった。スタイルがよいでも無し、テクニックがどうと言うわけでも無し、入場/退場を含めたパフォーマンス全体として、素人感が感じられてしまう。

作曲作品についてはそれぞれに面白かったが、特に3人の話者がそれぞれ、あるいは同時に台詞を話し出すという、ほとんど音楽と言えない杉本拓の作品はしかし、発話が重なったときのあまりの和声感に驚いた。というか杉本がこの和声感を求めてこのような作品を構想したかは極めて怪しい気もするが、そのいわば発話による対位法が重層化させる音響は、演奏会という場で響くと相当に音楽的であった。

杉本に比べると大蔵の作品は極めて従来の音楽に近く(といってもそれは西洋楽器を用いている、という単純な事実によるものに過ぎないが)、宇波の作品はより演劇的であった。ただどの作品も時間の、あるいは時間経過とイベント発生の構造化について、極めて意識的なコンポジションであったことはいえるだろう。

・ちなみに杉本の作品の演奏者=話者の一人は秋山徹次氏であった。秋山の演奏は個人的に久しぶりに見たのだが、しかし演奏というか。終演後、秋山本人が歌っているというCDを購入し、サインをもらう。

・会場でBRAINZの知人に会い、(僕は参加していない)木村BRAINZの生徒の方と知り合う。その中にCINRAの編集をしている方もいたが、アラザルの宣伝をしてもらえないだろうか?

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