Thursday, May 01, 2008

愛おしき隣人

愛おしき隣人

恵比寿ガーデンシネマにて、愛おしき隣人を鑑賞。

いわゆるシュールでブラックな笑いのある、エピソード集的な佳作。それぞれのエピソードはどこにでもあり得る日常的な出来事で、それらの出来事があくまで淡々と、しかしそのエピソード以外に何も起こらないために異様に強調されてスクリーンに登場する。多くの場合、エピソードの中心と、それを見つめる目があり、その見つめる目の冷静さがブラックなおかしみを生む。そんなに大騒ぎすることじゃないのにね、大変そうにしているけれど、それはみんな同じだよ。その冷静な判断と、身の悲劇を悲しむ主体。それがコケティッシュな音楽に乗って、リズミカルに行進、行進、行進。

映画自体はまとまっていて面白い佳作だったが、それまでに見ていた予告編が、すこしいいところを出しすぎているように思った。多くのエピソードについて、すでに予告編で先取りしてしまっていた。見てから公式サイトも覗いたが、さらに多くのエピソードがわかるようになっている。ちょっとこれはいただけないような気がする。これから見る人は、サイトの中のコンテンツは本編を見てからにするのをお薦めしますよ。

No comments: