Tuesday, October 14, 2008

最近の色々

アントナン・アルトー『神の裁きと決別するために』

最近読んだ本
・アントナン・アルトー『神の裁きと決別するために』を読んだ。決然とした意思の強度と文体の速度など、極めて刺激的な読書体験があった。聖と俗、主体と客体の一致という点でバタイユを彷彿とさせる。
・というわけで読み止しで放ってあったジョルジュ・バタイユ『内的体験』を読む。まさに主体と客体の区別がなくなる地平での「体験」についての書で、これも極めて刺激的な本であるが、しかしちょっと僕の方がついていけていない点があるのが残念。また腰を落ち着けて再読したい。
・続いてアントナン・アルトー『ヘリオガバルス』を読み始めたのだが、うまく入り込めず。
・今はフリードリヒ・ニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』を読んでいる。高校、大学でそれぞれ読んでいたて、読了はしなかったが、それでも今読むと結構この本から得たものは多かったような気がする。やはりすばらしい。しかし今読んでいるのは中央公論社の「中央バックス 世界の名著」シリーズなのだが、ちょっと注が多すぎる。

最近見た映画
・フランシス・コッポラ監督『コッポラの胡蝶の夢』を見た。夢と現実が交錯し、円還的時間のなかでの老い、生と死、愛と到達不能性などがテーマになった、非常に美しい映画。必見だけれども、これももう終わってしまったようですねえ。

最近見たライブ
・少し前になるけれども、Amplify 2008 Lightを見た。3日目の演奏で、「キース・ロウ/Sachiko M」、「山内桂/吉村光弘」、「キース・ロウ/中村としまる」というDuoを3つ聴くことができた。特に後の二つの演奏が個人的には良かった。中でも山内桂氏のサックスはエヴァン・パーカーを通過した後で、独自の音色を作り上げており、特筆すべき個性を持っていた。
・HEADZのイベントでD.V.Dとテニスコーツの対バンライブを見た。これはD.V.Dの方が面白かった。D.V.Dについてはここで書く記述レベルだと、見ればわかるでしょ!ってくらいのことしか書けないくらい、体験したときの面白さが格別だ。それに比べてテニスコーツは、うーん、とりあえずギターの演奏の技術的な未熟さがどうしても気になってしまった。音楽的にも、僕としてはCDで作り込まれた音像の方が優れているように思う。

最近聴いたCD
・略
・あ、でもFela Kuti『Underground System』がべらぼうに良かったことだけ書いておく。マイルスのIn A Silent Wayのような、静かなグルーヴ感が感じられる箇所が良い。

Fela Kuti Underground System

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