Tuesday, October 14, 2008

Emotional Drawing 2008/10/11

Emotional Drawing

Emotional Drawing展を見た。
線を引くというプリミティブな行為に宿る情動をテーマにした展示で、非常に充実した内容ダッタ。シンプルな行為にこそ反映される心情はたしかにそれぞれの作品に宿っていたと思うし、比較的多数の作品があったにもかかわらずそれらを全て見せる勢いもあった。ペインティングに比べると制作に時間がかからないドローイングはどうしても多くの作品が展示されることが多く、いわゆるタブローというか、油絵中心の展示でふとデッサンが並んでいる時に感じがちな散漫さというものが感じられる懸念もあったけれども、今回の展示はそういったこともなく非常にまとまった良い展示だったと思う。
見に行ってからぐずぐずしていたらもう展示会は終わってしまっているので、薦めることも基本的にはできないけれども、次は今日とあたりに巡回するようなので、そちらが近い方は是非。

中でも気に入ったのは辻直之のアニメーションとアディティ・シンのドローイング。辻は鉛筆絵によるアニメーションで人間性というものについての探求を行っていた。また、書いては消す、という行為の繰り返しと、完全には消されない鉛筆の跡が、可塑性というキーワードを想起させたことについて、メモしておく。
アディティ・シンはミニマルな構成のドローイングで、静謐であり、構図と視線の移動によるダイナミズムを追求しているのだろうか。
まだちょっと作品について深く考えてはいないので、それはまた別の機会に。



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